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文献詳細

雑誌文献

胃と腸57巻5号

2022年05月発行

文献概要

増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 疾患 全消化管

マントル細胞リンパ腫

著者: 永塚真1 松本主之2

所属機関: 1岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科消化管分野 2岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科分野

ページ範囲:P.669 - P.669

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 マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma ; MCL)は,t(11:14)(q13:q32)転座に起因するcyclin D1の過剰発現を伴う予後不良な中・高悪性度(aggressive)B細胞性リンパ腫である1).リンパ節に好発するがリンパ節以外にも骨髄,脾臓,消化管に認められる.消化管のあらゆる部位に発生しうるが,中でも十二指腸,小腸に好発する.特徴的な内視鏡像として表面平滑で光沢のある大小不同のポリープ様隆起が広範囲に多発し,ポリポーシスの形態(multiple lymphomatous polyposis ; MLP)を呈することが多い2)(Fig.1,2).MCLの隆起は大小不同であることが多いが粗大腫瘤が併存することもある3)

参考文献

1)Banks PM, Chan J, Cleary ML, et al. Mantle cell lymphoma:A proposal for unification of morphologic, immunologic, and molecular data. Am J Surg Pathol 16:637-640, 1992
2)中村昌太郎,松本主之,池上幸治,他.空・回腸悪性リンパ腫168例の臨床病理学的特徴—X線・内視鏡所見を中心に.胃と腸 48:1461-1473, 2013
3)Yanai S, Nakamura S, Yamaguchi S, et al. Gastrointestinal mantle cell lymphoma with isolated mass and multiple lymphomatous polyposis:report of two cases. Clin J Gastroenterol 10:327-330, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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