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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 病理
アポトーシス
著者: 田中健大1
所属機関: 1岡山大学学術研究院医歯薬学域病理学
ページ範囲:P.718 - P.718
文献購入ページに移動 現在では細胞死についてさまざまな形態が解明されており,① necrosis,② apoptosis,③ autophagy,の3つが柱として挙げられる.apoptosisは細胞内外のさまざまな刺激によって引き起こされる細胞死のパターンで,それぞれの刺激によって組織化されたシグナルの伝達によって導かれる.形態学的にはviableな細胞を背景として,核の断片化と濃縮を来した細胞として認識される.
消化管病変において上皮細胞のapoptosisはまれならず観察され,疾患特異性は薄いと考えられる.例えば,殺細胞性抗癌薬を投与された場合では上皮細胞のapoptosisが観察され,非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs ; NSAIDs)投与によってもapoptosisがみられることがあり,薬剤の有無を確認することが重要である.
消化管病変において上皮細胞のapoptosisはまれならず観察され,疾患特異性は薄いと考えられる.例えば,殺細胞性抗癌薬を投与された場合では上皮細胞のapoptosisが観察され,非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs ; NSAIDs)投与によってもapoptosisがみられることがあり,薬剤の有無を確認することが重要である.
参考文献
1)Inamoto Y, Ito M, Suzuki R, et al. Clinicopathological manifestations and treatment of intestinal transplant-associated microangiopathy. Bone Marrow Transplant 44:43-49, 2009
2)Parfitt JR, Jayakumar S, Driman DK. Mycophenolate mofetil-related gastrointestinal mucosal injury:variable injury patterns, including graft-versus-host disease-like changes. Am J Surg Pathol 32:1367-1372, 2008
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