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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 病理
lymphoepithelial lesion(LEL)
著者: 田中健大1
所属機関: 1岡山大学学術研究院医歯薬学域病理学
ページ範囲:P.722 - P.722
文献購入ページに移動また,H. pylori感染に伴う活動性胃炎においてもしばしば好中球を含む炎症細胞が上皮内に浸潤してみられるが,それをLELと見誤ってはならない.LELはMALTリンパ腫の非常に特徴的な病理組織学的所見であり,定義上,濾胞辺縁帯細胞とされているので,腫瘍性の病変であればMALTリンパ腫以外ではみられないことになる.消化管領域において,胃MALTリンパ腫ではH. pylori陽性,陰性にかかわらず高頻度でLELが出現するのに対して,下部消化管病変ではまれである.また,MALTリンパ腫が形質転換してびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma ; DLBCL)となった症例でもLELがみられることもあるが,こういった症例はhigh grade MALTリンパ腫とするのではなく,DLBCLと診断すべきである.
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