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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022 病理
de novo癌
著者: 河内洋1
所属機関: 1がん研究会有明病院臨床病理センター病理部
ページ範囲:P.735 - P.735
文献購入ページに移動病理診断基準の違いもde novo癌の診断に影響を与える.大腸腫瘍の病理診断,特に癌と腺腫の鑑別については,本邦においては構造異型と細胞異型に基づき,異型度が高い病変を癌と診断するのに対し,欧米を中心とする海外では間質浸潤所見を癌の診断根拠としている.したがって,粘膜内病変においては本邦で癌と診断されるものが海外では高度異形成,あるいは高度異型腺腫と診断される傾向にある2).粘膜内成分を腺腫とみなすか,癌とみなすかによって,腺腫由来癌か,de novo癌かが変わることから,de novo癌の真の頻度はいまだ明らかとは言えない.
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