icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸58巻3号

2023年03月発行

文献概要

今月の主題 食道ESD瘢痕近傍病変の診断と治療 主題

食道ESDによる瘢痕近傍の表在性扁平上皮癌の病理組織像

著者: 藤井誠志12 門田智裕3 稲場淳3 渡邊崇3 山下大生3 矢野友規3

所属機関: 1横浜市立大学大学院医学研究科・医学部分子病理学 2国立がん研究センター東病院病理・臨床検査科 3国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科

ページ範囲:P.267 - P.273

文献購入ページに移動
要旨●食道癌に対して内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)が施行された後の近傍に食道癌が発見されることがある.ESD治療の影響による組織修飾が加わっているため,粘膜固有層から粘膜下層にかけて線維化を呈する.病理組織学的には粘膜筋板が不明瞭になるために深達度の評価に注意する必要があるが,実際のところこのような症例についてはスクリーニングが十分に行われているため,早期の表在性扁平上皮癌で見つかることが多く,粘膜筋板の走行に注意を要する場合は少ない.食道癌に対するESD後に発見された瘢痕近傍病変について,内視鏡検査での範囲診断が困難であった症例の病理組織像を提示する.

参考文献

1)Furue Y, Hori K, Yoda Y, et al. Mo1215 Technical feasibility of ESD for superficial esophageal squamous cell carcinoma on the scar of the previous endoscopic resection. Gastrointest Endosc 89(Suppl 6):AB469, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?