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文献詳細

雑誌文献

胃と腸58巻3号

2023年03月発行

文献概要

今月の主題 食道ESD瘢痕近傍病変の診断と治療 トピックス

経鼻細径内視鏡を用いた食道ESD瘢痕近傍病変へのアプローチ

著者: 菊池大輔1 田中匡実1 鈴木悠悟1 河合優佑1 落合頼業1 早坂淳之介1 岡村喬之1 渕之上和弘1 光永豊1 野村浩介1 小田切啓之1 山下聡1 松井啓1 布袋屋修1

所属機関: 1虎の門病院消化器内科

ページ範囲:P.324 - P.327

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はじめに
 食道表在癌に対する内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)は安全で有効な治療法として広く行われるようになっている.扁平上皮癌は異時性発癌率が高く,日常診療でもESD後の経過観察中に多くの異時性癌の治療を行っている.特にヨード染色で多発不染域(まだら食道)を呈する症例では厳重な経過観察が必要となる1)
 近年,ESD瘢痕近傍の病変を治療する機会が増えているが,ESD瘢痕は線維化が高度なため治療難易度が高い.筆者らは細径内視鏡でESDを行うための専用デバイスを企業と共同開発し臨床に導入した.細径内視鏡を用いた食道ESDのコツとポイントについて解説する.

参考文献

1)Ogasawara N, Kikuchi D, Inoshita N, et al. Metachronous carcinogenesis of superficial esophagus squamous cell carcinoma after endoscopic submucosal dissection:incidence and risk stratification during long-term observation. Esophagus 18:806-816, 2021
2)Kikuchi D, Tanaka M, Nakamura S, et al. Feasibility of ultrathin endoscope for esophageal endoscopic submucosal dissection. Endosc Int Open 9:E606-609, 2021
3)Oyama T. Counter traction makes endoscopic submucosal dissection easier. Clin Endosc 45:375-378, 2012
4)Minato Y, Sakai E, Ohata K. Conscious transnasal hybrid endoscopic submucosal dissection enables safe and painless en bloc resection in elderly patients with early gastric cancer. VideoGIE 4:157-158, 2019
5)Koseki M, Kikuchi D, Odagiri H, et al. Possibility of ultrathin endoscopy in radial incision and cutting for esophageal strictures. VideoGIE 7:358-360, 2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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