icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸58巻4号

2023年04月発行

増大号 「胃と腸」式 読影問題集2023 基本と応用—考える画像診断が身につく

咽頭・食道 9 Cases

Case 5

著者: 小澤俊文1

所属機関: 1総合犬山中央病院消化器内科

ページ範囲:P.388 - P.391

文献概要

臨床情報 
70歳代,女性.主訴:食事時のつかえ感.既往歴:特記すべきものなし.現病歴:3か月来の主訴のため近医より内視鏡検査目的に201X年9月,当院に紹介され受診となった.検査・臨床経過:201X年9月に上部消化管内視鏡検査(esophagogastroduodenoscopy ; EGD)・ブジー,食道X線造影検査(約3週間後),201X年10月にEGD/再拡張術,薬物療法,201X年12月にEGDを施行した.初診後の内視鏡検査では汎用内視鏡が通過せず(Fig.1a),経鼻用の細径内視鏡に変更して再挿入を行った(Fig.1b).後日ブジーを行い,約1か月後に汎用内視鏡を用いて挿入・観察を行ったのがFig.1c,dである.頸部食道付近〜胸部上部食道に大小の陥凹が多数観察された.また,胸部中部食道より肛門側には,厚い白色調付着物が認められ,水洗しても脱落しなかった.ブジー後に撮像した食道X線造影像(第1斜位)をFig.2に示す.治療後に施行した内視鏡像(初診時より約3か月後)をFig.3に示す.

参考文献

1)江副康正,武藤学,藤井誠志.食道epidermizationの2例.胃と腸 43:296-300, 2008
2)岩上裕吉,石原立,河野光泰,他.食道良性腫瘍および腫瘍様病変の診断—過角化,錯過角化,表皮化.胃と腸 55:282-285, 2020
3)Singhi AD, Arnold CA, Crowder CD, et al. Esophageal leukoplakia or epidermoid metaplasia:a clinicopathological study of 18 patients. Mod Pathol 27:38-43, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら