文献詳細
今月の主題 十二指腸拡大内視鏡の最新知見
序説
文献概要
H. pylori(Helicobacter pylori)がまん延していた昭和の時代,十二指腸病変と言えば潰瘍であった.しかし,H. pylori除菌とともに十二指腸潰瘍は激減し,代わりに十二指腸上皮性腫瘍が増加してきた.さらには,下行部や水平部に上皮性腫瘍に似た異所性胃粘膜や腺窩上皮化生が発生することがわかってきた.
過去の「胃と腸」誌の特集テーマを紐解いてみると,28巻7号(1993年)の「十二指腸腫瘍」に始まり,36巻12号(2001年)「十二指腸の小病変」,46巻11号(2011年)「十二指腸の腫瘍性病変」とほぼ10年に1回の注目度であった.この頃からH. pylori除菌の効果が現れ,51巻12号(2016年)「十二指腸の上皮性腫瘍」,53巻12号(2018年)「知っておきたい十二指腸病変」と,十二指腸病変の増加とともに,本誌で取り上げられる機会が増加してきた.そして,54巻8号(2019年)「十二指腸腺腫・癌の診断」では病理医間の診断基準差が注目された.
過去の「胃と腸」誌の特集テーマを紐解いてみると,28巻7号(1993年)の「十二指腸腫瘍」に始まり,36巻12号(2001年)「十二指腸の小病変」,46巻11号(2011年)「十二指腸の腫瘍性病変」とほぼ10年に1回の注目度であった.この頃からH. pylori除菌の効果が現れ,51巻12号(2016年)「十二指腸の上皮性腫瘍」,53巻12号(2018年)「知っておきたい十二指腸病変」と,十二指腸病変の増加とともに,本誌で取り上げられる機会が増加してきた.そして,54巻8号(2019年)「十二指腸腺腫・癌の診断」では病理医間の診断基準差が注目された.
参考文献
1)松本主之,小山恒男,八尾隆史,他.十二指腸腺腫・癌の病理診断基準を検討する.胃と腸 54:1141-1168, 2019
掲載誌情報