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文献詳細

雑誌文献

胃と腸58巻8号

2023年08月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸拡大内視鏡の最新知見 主題

白色化・白色絨毛を伴う十二指腸病変の拡大内視鏡所見

著者: 池上幸治1 蔵原晃一1 大城由美2 白井慎平1 野坂佳愛1 江頭信二郎1 水江龍太郎1 下司安春1 田中雄志1 森山麟太郎1 平田敬3 清森亮祐4 八板弘樹5

所属機関: 1松山赤十字病院胃腸センター 2松山赤十字病院病理診断科 3地域医療機能推進機構九州病院消化器内科 4浜の町病院消化器内科 5やいた内科・内視鏡クリニック

ページ範囲:P.1045 - P.1056

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要旨●十二指腸の白色化,白色絨毛を呈する疾患として,上皮性腫瘍,濾胞性リンパ腫,リンパ管腫,ランタン沈着,Whipple病,アミロイドーシス,健常者食事摂取後の白色絨毛と撒布性白点(白斑)を取り上げ,自験例と過去の報告に基づき,各病変の白く見える成分とその存在部位について,拡大内視鏡所見と病理組織学的所見を照らし合わせて検討した.十二指腸白色病変の拡大観察において,白色領域の絨毛構造内での分布と血管透見像の評価により,白色成分のある程度の推測が可能で,疾患の診断にも有用と考えられた.

参考文献

1)平田敬,蔵原晃一,八板弘樹,他.十二指腸非腫瘍性病変の拡大観察.胃と腸 54:246-258, 2019
2)平田敬,蔵原晃一,大城由美,他.十二指腸非乳頭部上皮性腫瘍と腫瘍様病変の内視鏡所見—内視鏡的鑑別診断を含めて.胃と腸 54:1103-1120, 2019
3)蔵原晃一,川崎啓祐,長末智寛,他.Whipple病.胃と腸 53:489-495, 2018
4)八尾隆史,椛島章,上月俊夫,他.胃型分化型腺癌—新しい抗体を用いた免疫染色による癌の形質判定.胃と腸 34:477-485, 1999
5)八尾建史,上尾哲也,遠城寺宗近,他.拡大内視鏡により視覚化される白色不透明物質.胃と腸 51:711-726,2016
6)八板弘樹,蔵原晃一,大城由美,他.炭酸ランタンによる十二指腸病変を経時的に観察し得た1例.胃と腸 53:1666-1672, 2018
7)川崎啓祐,小林広幸,蔵原晃一,他.十二指腸NBI拡大観察とカプセル小腸内視鏡が有用であったWhipple病の1例.胃と腸 46:311-319, 2011
8)長末智寛,蔵原晃一,八板弘樹,他.電子顕微鏡所見とPCR法で確診したWhipple病の1例.日消誌 113:1894-1900, 2016
9)平野昭和,平井郁仁,高田康道,他.画像所見にて診断し経過観察をしえたWhipple病の1例.胃と腸 51:1626-1634, 2016
10)平田敬,蔵原晃一.白色絨毛.胃と腸 52:630, 2017
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12)辻重継,中西宏佳,津山翔,他.十二指腸腺腫と癌のNBI拡大内視鏡観察による鑑別診断.胃と腸 54:1121-1130, 2019
13)清森亮祐,蔵原晃一,大城由美,他.非乳頭部十二指腸腺腫・癌の内視鏡診断.胃と腸 56:1637-1652, 2021
14)鎌野俊彰,大宮直木.腸リンパ管拡張症の1例—十二指腸病変を中心に.胃と腸 53:1673-1678, 2018
15)永田尚義,猪狩亨,目崎和久,他.十二指腸と回盲弁に特徴的な内視鏡所見を呈した消化管非結核性抗酸菌症の1例.胃と腸 52:249-253, 2017
16)伊良波淳,金城徹,海田正俊,他.非結核性抗酸菌症.胃と腸 54:1652-1655, 2019
17)太田智之,村上雅則,折居裕,他.放線菌感染症(Abdominopelvic actinomycosis).胃と腸 37:389-394, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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