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文献概要
増大号 消化管疾患の分類2024 咽頭・食道 Barrett食道
Barrett食道の分類
著者: 小山恒男1
所属機関: 1佐久医療センター内視鏡内科
ページ範囲:P.448 - P.449
文献購入ページに移動定義
「臨床・病理 食道癌取扱い規約 第12版」1)では内視鏡所見における食道胃接合部(esophagogastric junction ; EGJ)を“食道下部柵状血管の下端”とし,柵状血管が判定できない場合は,“胃の縦走ひだの口側終末部”と定義した.そして,Barrett食道を“胃から食道に伸びる円柱上皮で構成され,腸上皮性化生の有無を問わない”と定義した.したがって,内視鏡的に同定されたEGJより口側に円柱上皮が存在すると,その時点でBarrett食道と診断される.
一方,欧米では腸上皮化生が必須とされているため,生検にて腸上皮化生が確認されて初めてBarrett's esophagusと診断される.このように,Barrett食道の定義は,本邦と欧米で異なることを知っておく必要がある.
「臨床・病理 食道癌取扱い規約 第12版」1)では内視鏡所見における食道胃接合部(esophagogastric junction ; EGJ)を“食道下部柵状血管の下端”とし,柵状血管が判定できない場合は,“胃の縦走ひだの口側終末部”と定義した.そして,Barrett食道を“胃から食道に伸びる円柱上皮で構成され,腸上皮性化生の有無を問わない”と定義した.したがって,内視鏡的に同定されたEGJより口側に円柱上皮が存在すると,その時点でBarrett食道と診断される.
一方,欧米では腸上皮化生が必須とされているため,生検にて腸上皮化生が確認されて初めてBarrett's esophagusと診断される.このように,Barrett食道の定義は,本邦と欧米で異なることを知っておく必要がある.
参考文献
1)日本食道学会(編).臨床・病理 食道癌取扱い規約,第12版.金原出版,2022
2)日本食道学会(編).臨床・病理 食道癌取扱い規約,第11版.金原出版,2015
3)Sharma P, Dent J, Armstrong D, et al. The development and validation of an endoscopic grading system for Barrett's esophagus:the Prague C & M criteria. Gastroenterology 131:1392-1399, 2006
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