icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸59巻4号

2024年04月発行

文献概要

増大号 消化管疾患の分類2024 胃 胃潰瘍(十二指腸潰瘍も含む)

崎田・三輪分類

著者: 吉永繁高1

所属機関: 1国立がん研究センター中央病院内視鏡科

ページ範囲:P.478 - P.479

文献購入ページに移動
定義
 時相を念頭に置いた胃潰瘍に関する分類であり,再生性変化がほとんど始まっていない最初の段階を活動期(active stage)とし,潰瘍周囲に浮腫が残っている段階をA1 stage,浮腫が消失している段階をA2 stageと細分類している.次に再生性変化が始まっている段階を治癒過程期(healing stage)とし,その再生上皮の覆い具合でH1 stage,H2 stageに細分類している.最終的に潰瘍が完全に再生上皮に覆われた段階を瘢痕期(scarring stage)とし,まだ赤味が残っているものをS1 stage(赤色瘢痕),赤味が消失し白色調であるものをS2 stage(白色瘢痕)と細分類し,計6つの時相に分類している.後述のように一般的には十二指腸潰瘍に対しても用いられる.

参考文献

1)大森皓次,三輪剛,熊谷博彰.胃の潰瘍性病変の経過—とくに早期胃癌の経過について.胃と腸 3:1643-1650, 1968
2)崎田隆夫,三輪剛.悪性潰瘍の内視鏡診断—早期診断のために.日消誌 67:984-989, 1970
3)崎田隆夫,福富久之.VIII 内視鏡診断.胃潰瘍の診断.「内科」編集委員(監),吉利和(編).胃・十二指腸潰瘍のすべて(内科シリーズNo.2).南江堂,pp 197-208, 1971
4)榊信広,竹本忠良.十二指腸潰瘍の時相分類における内視鏡的研究.Gastroenterol Endosc 30:1914-1919, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?