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文献概要
増大号 消化管疾患の分類2024 胃 胃腺腫
胃腺腫の組織学的分類(形質発現による分類を含む)
著者: 九嶋亮治1
所属機関: 1滋賀医科大学医学部病理学講座・人体病理学部門
ページ範囲:P.508 - P.509
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伝統的に粘膜内癌を認める本邦では,概念として,胃の腺腫は限定的な腫瘍性病変,つまり「そのままの細胞・病理組織像では粘膜固有層〜粘膜下層の間質内に浸潤する確率が将来的にも限りなくゼロに近い上皮性腫瘍性病変」を指している.逆に言えば,限定的に腺腫と診断されるもの以外の上皮性腫瘍性病変のほとんどは腺癌の診断となる.
伝統的に粘膜内癌を認める本邦では,概念として,胃の腺腫は限定的な腫瘍性病変,つまり「そのままの細胞・病理組織像では粘膜固有層〜粘膜下層の間質内に浸潤する確率が将来的にも限りなくゼロに近い上皮性腫瘍性病変」を指している.逆に言えば,限定的に腺腫と診断されるもの以外の上皮性腫瘍性病変のほとんどは腺癌の診断となる.
参考文献
1)日本胃癌学会(編).胃癌取扱い規約 第15版.金原出版,2017
2)The WHO Classification of Tumours Editorial Board(eds). WHO Classification of Tumours, Digestive System Tumours, 5th ed. IARC, Lyon, 2019
3)Mishiro T, Shibagaki K, Fukuyama C, et al. KLF4 mutation shapes pathologic characteristics of foveolar-type gastric adenoma in Helicobacter pylori-naive patients. Am J Pathol 192:1250-1258, 2022
4)Naka T, Hashimoto T, Cho H, et al. Sporadic and familial adenomatous polyposis-associated foveolar-type adenoma of the stomach. Am J Surg Pathol 47:91-101, 2023
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