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文献詳細

雑誌文献

胃と腸59巻6号

2024年06月発行

文献概要

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編集後記

著者: 山野泰穂1

所属機関: 1札幌医科大学医学部消化器内科学講座

ページ範囲:P.909 - P.909

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 今回のテーマは,咽頭から大腸までの消化管癌に対する内視鏡治療後サーベイランスに関して問うものであった.サーベイランスとは,“経済や感染症において調査によって監視する.悪い部分を見逃さないようによく調べて監視することを表す”(国立国語研究所ホームページ)と定義されている.医療,中でも腫瘍や癌を扱う立場としては,腫瘍の発生の有無を何らかの医療行為で監視し,早期発見を目指すことがサーベイランスであり,仮に腫瘍が発生した場合には早期に対処し癌死亡を防ぐことがサーベイランスを行う目的となる.
 筆者は,消化管腫瘍治療後にある一定の間隔で内視鏡検査を行い,直接的に消化管を観察することでサーベイランスは成立するものと単純に考えていた.具体的なサーベイランス期間について問われれば,1〜3年程度と幅をもって回答してきたのは事実であり,たとえ再発したとしてもサルベージできる段階で対処できるのではないかとの予測のもとに応えていた.もちろん患者の状態,切除した病理組織診断結果も踏まえて,あくまで経験的な振り分けをしてきたわけで,恥ずかしながら明確な根拠があるわけではなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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