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文献概要
今月の主題 臨床と病理のマリアージュ 主題
消化管外科切除標本の切り出し法
著者: 藤原美奈子1
所属機関: 1九州医療センター臨床検査科病理・病理診断科
ページ範囲:P.1056 - P.1064
文献購入ページに移動要旨●消化管外科切除標本切り出しの目的は,正確な病理診断につながる病理組織標本を作ることであり,臨床画像との対比が可能な標本が作製できれば,臨床医と病理医との対話もスムーズに行える.臨床画像との対比が可能な標本を作るには,病理医と臨床医の情報共有が必須であり,病理医は標本を切り出す前にできる限り正確な臨床情報を収集し,加えて切除標本を徹底的に肉眼で観察し,どこをどのように切り出せば適切な標本が作製できるかを想像することを心掛けなければならない.
参考文献
1)日本食道学会(編).臨床・病理 食道癌取扱い規約,第12版.金原出版,2022
2)日本胃癌学会(編).胃癌取扱い規約,第15版.金原出版,2017
3)大腸癌研究会(編).大腸癌取扱い規約,第9版.金原出版,2018
4)二村聡.切除標本の取扱い方.八尾隆史,藤盛孝博(編).腫瘍病理鑑別診断アトラス—大腸癌,文光堂,pp 11-17, 2011
5)藤原美奈子.切除標本の取扱い方.九嶋亮治,牛久哲男(編).腫瘍病理鑑別診断アトラス—十二指腸・小腸・虫垂腫瘍,文光堂,pp 14-19, 2021
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7)喜納勇.消化管疾患の切除標本—取扱い方から組織診断まで:切除標本の切り出し方.胃と腸 22:735-738, 1987
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