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症例
比較的若年者にみられた胃カルチノイドの1例
著者: 清水谷忠重1 高橋稔1 久松要雅1 麦倉信1 斎藤利彦1 芦沢真六1
所属機関: 1東京医科大学内科
ページ範囲:P.1439 - P.1445
文献購入ページに移動消化管のカルチノイドの報告は,最近比較的多くみられるようになったが,胃原発カルチノイドの症例は比較的少ない.欧米諸国では,Askanazy(1923)1)が剖検で偶然に発見して以来,1968年までに89例を数えるといわれる2).本邦における胃カルチノイドは,1962年の大杉らの報告3)を初めとして1970年までに14例が報告されており,その他,阿部によると,5例みられるという24).しかし本症例のように,術前に診断し得たのは,八尾らの報告16)に次ぐものであり,また本邦の報告症例の中では最年少であり,かつ最も小さいものであるので,経過の概要を述べるとともに,若干の文献的考察を加えてみたいと思う.
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