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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻11号

1971年10月発行

文献概要

今月の主題 胃前壁病変の診断 座談会

胃前壁病変の診断

著者: 狩谷淳1 古賀充2 望月福治3 中島哲二4 高田洋5 高橋淳6 八尾恒良7 白壁彦夫8

所属機関: 1千葉大学医学部内科 2九州大学医学部放射線科 3東北大学医学部山形内科 4虎ノ門病院放射線診断学科 5早期胃癌検診協会中央診療所 6日本大学医学部有賀内科 7九州大学医学部第2内科 8順天堂大学医学部内科

ページ範囲:P.1462 - P.1473

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 白壁(司会) 胃の前壁といえば,薄層法という言葉がすぐ浮かびます.薄層法という呼び方をなさったのは入江先生,きようご出席の高橋先生,狩谷先生などです.言葉は同じ薄層法でも内容は全く異質な面もございます.内容的にみても,昔から粘膜像と呼んでいるものを薄層法といってたり,また同じ撮影法を薄層法といったり,前壁二重造影像と呼ぶ人もあります.なぜかというところを論じていただきたいと思います.

 ご出席の先生方は,前壁診断の第一線を歩んでこられた方々です.高田先生は1963年以来,増田教授とともに集検を対象にした場合,前壁病変に対して腹ばいの粘膜像の導入が必要であると主張されてきております.高橋先生は1964年以来,まず75%のバリウム30ccのあと,10%のバリウム70ccを使ってスクリーニングする.これを薄層法と言われております.中島先生は1964年以来通常のバリウムを使って腹ばいの粘膜像を高圧でとることを発表されてます.この点についても,いまは何か変法をなさっているかもしれません,古賀先生は1967年以来,前壁検査はroutine検査には不適である.圧迫検査で目的を達すると言われて,きれいな前壁像を掲げていらっしゃいます,狩谷先生は,1969年から50%,50ccのバリウムに空気300ccを加える方法,すなわち積極的に空気を注入することを主張しております.八尾先生は,1966年以来,岡部先生とともにバリウム50ないし100cc,それに空気を多量に入れる検査をなさり発表されています.望月先生はたくさんのご経験から,いろいろな批判や,いままで申し上げてきました方法の改良なんかも工夫なさっているんで,そういうお気持ちを十分に述べていただくと幸いです.きようは具体的な最高の討論が行なわれるのではないかと,楽しみにしております.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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