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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻13号

1971年12月発行

文献概要

今月の主題 Ⅱa+Ⅱc型早期胃癌 主題

Ⅱa+Ⅱc型早期胃癌の内視鏡診断

著者: 三輪剛1 阿南郷一郎1 牛山直樹1 武藤征郎1 崎田隆夫1

所属機関: 1国立がんセンター内科

ページ範囲:P.1679 - P.1687

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 早期胃癌の詳細な解析が各方面から行なわれているが,Ⅱa+Ⅱc型早期胃癌に関しては文献が大変少ないのに驚くほどである.この型の内視鏡診断は余り問題がないのかもしれない.

 しかし,臨床上重要な問題が1つある.すなわち,Ⅱa+Ⅱc型は進展が比較的早く,肝転移をおこしやすく,予後も早期胃癌の中では最も悪いと考えられている.この型のほとんどは粘膜下に癌浸潤を伴って発見される.一般にⅡa+Ⅱc型のⅡa部は癌の粘膜下浸潤のために生じたものである.したがって,より早期の発見が必要であり,そのための逆行的追跡も極めて重要な仕事である.そういう作業から発見されたビラン,または極めてわずかな陥凹を生検することも大切である.いわゆるタコイボ型胃炎のビランと全く外観上の区別がつかぬこともあるので注意を要する1).Ⅱa+Ⅱc型早期胃癌が,より早期にどんな内視鏡像を呈しているかを未だ不十分な資料ではあるが,若干の検討を加えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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