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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻13号

1971年12月発行

文献概要

症例

Osler病の1例

著者: 福士経雄1 柿崎善明2 小原徹也34

所属機関: 1弘前大学医学部第1内科 2公立米内沢総合病院内科 3医療法人博愛会一関病院 4前公立米内沢総合病院

ページ範囲:P.1747 - P.1751

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 遺伝性出血性末梢血管拡張症は,1865年Babingtonによってはじめて遺伝性鼻出血(hereditary epistaxis)として記載され,1896年Rendu,1901年Osler,1907年Weberらによって詳細に研究され,以来,Rendu-Osler-Weber病といわれるようになった.その後,さらに1909年Hansにより遺伝性出血性末梢血管拡張症(hereditary hemorrhagic telangiectasia)なる名称が提唱されている1).わが国では単にOsler氏病として記載しているものが多いようである.本症は,皮膚,粘膜の動静脈吻合部が拡張し,多数の小血管拡張斑を生じ,その破綻により容易に出血をきたす遺伝性疾患であり,出血傾向,多発性末梢血管拡張斑ならびに遺伝性を3主徴とするものである.本症は,わが国では,1934年正木2)の最初の報告以来1969年までにわずか21家系の報告をみるにすぎず3),このうち消化管の内視鏡所見についての記載は更に少なく,野村3),松永4),稲本5),依藤9)らの症例をみるにすぎない.

 今回,われわれは比較的詳細に検索しえた本症の一家系を経験したので,主として消化管の内視鏡所見を中心に報告することとする

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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