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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻2号

1971年02月発行

文献概要

症例

経過を観察しえた早期胃細網肉腫の1例―レ線および内視鏡所見を中心として

著者: 武内俊彦1 伊藤誠1 村手浩1 田辺朗1 小塚正雄1 加藤紀生1 矢崎裕1 横地潔1 片桐健二1 高畑正之1 本多英邦2 堀田哲夫2

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第1内科 2名古屋市立大学医学部第2外科

ページ範囲:P.211 - P.219

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 胃原発の肉腫については1840年Landsbergが円形細胞肉腫を初めて報告した.わが国では今が1901年同疾患を報告して以来,今日までに300例以上の発表1)~3)がある.胃原発の悪性腫瘍のうち肉腫は癌腫に次ぐが,頻度は2%内外とされている1)~6).わが国では肉腫の中では細網肉腫が最も多いといわれるが,その頻度からいえばまれな疾患である.しかも,早期胃癌に準じて浸潤が粘膜下組織にとどまるものを早期肉腫とすると,その報告は極めて少ない7)~12)

 筆者らは約4カ月間にわたってレ線ならびに内視鏡的に経過を観察し得た早期胃細網肉腫の1例を経験し,若干の知見を得たのでレ線像,内視鏡所見および組織学的所見について報告し,2,3の考察を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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