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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻4号

1971年04月発行

今月の主題 消化管穿孔

主題

消化管穿孔の臨床的検討

著者: 信田重光 高村達1 荒川征之1 松沢良和1 池口祥一1

所属機関: 1順天堂大学医学部外科

ページ範囲:P.411 - P.417

文献概要

 消化管の外科的疾患のうち,急性腹症として最も重要な地位を占めるのが,いわゆる消化管穿孔である.これはその大多数が良性の潰瘍性および炎症性疾患により起こるものであるが,広い意味よりみれば,最近とみに普及してきた内視鏡検査による穿孔や,手術による消化管吻合後の縫合不全などもこの範疇に含まれることになる.一方,胃をはじめとする消化管各部の診断学の進歩により穿孔を起こす原因となる諸疾患の早期発見,早期治療によりその発生頻度は理論的には減少の傾向を示すものと考えられ,また,もし穿孔を起こしても外科的立揚よりみれば,抗生物質の進歩,適切なる術後処置の進歩などによりその死亡率は減少しつつあるものと考えられる.これらの観点より,本稿においては消化管各部の穿孔例を昭和35年より昭和45年までの11年間の統計的観点より発生頻度の推移と,その治療成績の変遷を中心として考察したい.なお表1に教室での消化管穿孔例数を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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