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研究
胆・膵管内視鏡的診断法―第6報:循環灌流式胆道ファイバースコープ
著者: 西村明1 大坪雄三1 田紀克1 佐藤博1
所属機関: 1千葉大学医学部第2外科
ページ範囲:P.485 - P.492
文献購入ページに移動近年,ファイバースコープが医学領域に導入されて以来消化管系各臓器に広く臨床応用が行なわれてきた.胆道系においては1965年,Shore & LippmanらがAmerican Cystoscope Makers Inc.(ACMI)製のfiexible choledochoscopeを使用し,胆道系内腔を手術時に観察し報告したのが最初である3).現在まで非開腹で経口的にスコープを挿入して胆道内視を行なった報告は,いまだみない.軟性の胆道鏡を使用することによって,硬性鏡を用いるより安全かつ容易に胆道内腔が観察できるようになったのは,大きな進歩であったが明視を妨げる胆道内胆汁の処置については,ACMI製品は灌流溝をスコープに内蔵させ注入を行なうようになっていて,Wildegansの胆道鏡と構造的には類似している.そのため灌流液が総胆管のスコープ挿入口より,腹腔内に漏出する欠点は解決されていない.したがって,軟性の胆道鏡において胆汁排除方式が確立されれば,外科医達によってひろく胆道疾患の術中診断に実施され普及することが予想される.
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