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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻5号

1971年05月発行

文献概要

今月の主題 症例特集号 症例

Ⅱa+Ⅱc型早期胃癌類似の所見を呈した限局性Reactive lymphoreticular hyperplasiaの1例

著者: 土井一彦1 工藤寅雄2 佐々木憲一3 藤田昌宏4

所属機関: 1北海道美幌町土井医院 2北海道美幌町工藤外科病院 3北海道大学医学部附属病院検査部病理 4北海道大学医学部第2病理

ページ範囲:P.589 - P.594

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 Konjetzny(1938)1)は臨床的に胃癌と鑑別が困難で,組織学的にリンパ系の増殖を主とする症例を,慢性胃炎の1特殊型“Lymphatisch-hyperplastischer Gastritis”として報告した.その後,Smith & Helwig2)がReactive lymphoid hyperplasiaとして42例を,Faris & Saltzstein3)がLymphoid hyperplasiaとして21例を,また中村ら4)5)がReactive lymphoreticular hyperplasia(以下RLHと略す)として6例を総説し,以来散発的ながらかかる症例の報告がみられている.

 最近,筆者らは胃体部小彎付近の限局性小病変で,レ線的・内視鏡的にⅡa+Ⅱc型早期胃癌を疑い,生検によりRLHを考え,胃切除により確認した1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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