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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻5号

1971年05月発行

文献概要

今月の主題 症例特集号 症例

十二指腸乳頭下部潰瘍の1例

著者: 名取博1 片山吏司1 福田守道1

所属機関: 1札幌医科大学癌研内科

ページ範囲:P.607 - P.612

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 十二指腸潰瘍はX線診断上その95%が球部に発生するといわれ,病理学的にも幽門輪に近いほど発生頻度が高い.球部以外に発生する十二指腸潰瘍はまれなものと考えられる.球部より肛側の十二指腸潰瘍は球部潰瘍とやや病像を異にするので一括して十二指腸球後部潰瘍Postbulbar duodenal ulcerの呼称で検討されている.Meshanは十二指腸潰瘍を発生部位によりbulbar,postbulbar,distalの三者に分類し,その頻度はbulbar95%,postbulbar 4% distal 1%で,遠位の十二指腸潰瘍が非常にすくないことを示している.

 筆者らは上腹部痛を主訴として来院した26歳の男性にみられた十二指腸乳頭下部潰瘍の比較的まれな症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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