文献詳細
今月の主題 症例特集号
症例
文献概要
十二指腸潰瘍はX線診断上その95%が球部に発生するといわれ,病理学的にも幽門輪に近いほど発生頻度が高い.球部以外に発生する十二指腸潰瘍はまれなものと考えられる.球部より肛側の十二指腸潰瘍は球部潰瘍とやや病像を異にするので一括して十二指腸球後部潰瘍Postbulbar duodenal ulcerの呼称で検討されている.Meshanは十二指腸潰瘍を発生部位によりbulbar,postbulbar,distalの三者に分類し,その頻度はbulbar95%,postbulbar 4% distal 1%で,遠位の十二指腸潰瘍が非常にすくないことを示している.
筆者らは上腹部痛を主訴として来院した26歳の男性にみられた十二指腸乳頭下部潰瘍の比較的まれな症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
筆者らは上腹部痛を主訴として来院した26歳の男性にみられた十二指腸乳頭下部潰瘍の比較的まれな症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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