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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻5号

1971年05月発行

文献概要

今月の主題 症例特集号 症例

術後腸管出血の1症例―選択的動脈撮影による出血部位の証明

著者: 大里敬一1 永光慎吾1 膳所富士男1 高尾健1 高橋睦正2 田中誠2

所属機関: 1九州大学医学部第1外科 2九州大学医学部放射線科

ページ範囲:P.621 - P.625

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 吐血・下血などの消化管出血の原因には,全身的出血性素因による出血と局所的組織破綻による出血とがあり,ことに黄疸が持続したものでは,大量出血をきたした場合,出血性素因によるものとして取扱われる傾向が強い.また,組織破綻性出血の場合においては,その出血部位が確認し得ず手術に踏切ることにちゅうちょし,また術中に困惑する場合が多い.

 この度,筆者らは出血部位不明の術後消化管出血症例に対して積極的に選択的動脈撮影を行なって出血部位を確認し,直ちに救急手術を行ない救命することが出きたが,選択的動脈撮影がショック状態にある重症出血症例に対しても迅速,安全かつ的確に出血部位を証明しうる一手段であることを体験したので,本検査法が今後臨床上大いに利用されることを願い,ここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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