icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻7号

1971年06月発行

文献概要

今月の主題 腸上皮化生 主題

腸上皮化生の酵素組織化学

著者: 安部宗顕1 大内伸夫1 赤松昌亮2 松本高明3

所属機関: 1九州大学医学部第3内科 2津島中央病院 3松本胃腸クリニック

ページ範囲:P.875 - P.880

文献購入ページに移動
 最近,慢性胃炎が新しい角度から見直されようとしているが,その組織病変のなかで腸上皮化生のもつ意義は大きい.細胞遊離縁に刷子縁をもち盃細胞が出現して小腸と変らない組織学的性格を有するこの組織は,酵素組織化学の分野においても注目され,その酵素活性は小腸上皮と同じパターンを呈するということで,ほとんど意見の一致をみている1)2)3).しかし,たとえ腸型上皮であっても,腸とは異った環境に発育しまた胃炎粘膜を母地として出現するため,化生腸上皮のもつ性格は従来指摘されていたよりも複雑であることをわれわれは観察している4)5).よって,われわれが現在までに得た腸上皮化生の酵素パターンを中心として述べ,従来知られていなかった化生組織の多様性の一面について触れてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?