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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻9号

1971年08月発行

文献概要

今月の主題 幽門部(pyloric portion)の病変 主題

いわゆるタコイボ型びらん性胃炎―とくに幽門部について

著者: 佐田博1 近藤台五郎1 高田洋1 吉川保雄1 崔相羽1 竹田彬一1 北川睦生1

所属機関: 1早期胃がん検診協会中央診療所

ページ範囲:P.1141 - P.1148

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 中心に陥凹を有し,その周りに周堤のある,いわゆるタコイボ型びらん性胃炎をとってみると,内視鏡的に経過観察を行なううちに,粘膜隆起が短期間で消失するものと,長い期間消えずに存続するものの,2種類があることに気付く.“消えるもの”と“消えないもの”の本体は,何であろうか.“消えるもの”の消えた跡の粘膜は,どんな運命をたどるのであろうか.“消えないもの”の粘膜隆起の中心の陥凹は,常に陥凹のまま不変なのであろうか.陥凹部の修復再生によるポリープへの進展は,あるのであろうか.筆者らは,内視鏡的経過観察及び胃生検の2つの立場から検討を行ない,その本体をきわめようとして来た.

 昭和43年10月診療所開設から,昭和46年2月末までの3年5カ月間に,胃内視鏡検査を施行した患者数3287,のべ施行回数5059の中,内視鏡でいわゆるタコイボ型びらん性胃炎と診断されたものは,288例,8.7%を占める.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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