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文献詳細

雑誌文献

胃と腸6巻9号

1971年08月発行

文献概要

症例

原発性食道悪性黒色腫の2例

著者: 池田靖洋12 高木国夫12 木下巌12 関正威12 西満正12 熊倉賢二3 染矢内記3 丸山雅一3 高田亮3 春日孟4

所属機関: 1癌研究会附属病院外科 2現在,九州大学医学部第1外科 3癌研究会附属病院内科 4癌研究会附属病院病理

ページ範囲:P.1175 - P.1182

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 食道の原発性悪性黒色腫は,非常に稀な疾患である.1906年,Baur1)の報告以来,1962年には,Waken2)らが,それまでに報告された22例に,彼らの2例を追加して分析報告している.本邦での報告は,数例4)5)28)のみで,学会発表後抄録として記録されているにすぎない.1969年には,細田29)らによる原発性悪性食道黒色腫の1剖検例の報告をみた.

 われわれは,1968年食道ファイバースコープによる生検によって,術前,悪性黒色腫と診断し,食道亜全剔術施行後,2年を経過するも健在である症例を経験した.この症例に,1967年4月食道噴門切除術を行なったが,1968年6月死亡した症例を追加して,食道原発性悪性黒色腫2例を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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