文献詳細
今月の主題 食道炎と食道静脈瘤
主題
文献概要
非特異性食道炎については種々の病因が考えられているが,胃液をはじめ消化液の食道内への逆流によってひきおこされる逆流性食道炎が最も屡屡経験される.下部食道から噴門にかけて,様々の食道内への逆流防止機構が考えれている.例えば食道下端における輪状筋の収縮が括約筋様作用をもつとか,噴門部の斜走筋の収縮で胃が吊り上げられ,噴門が閉鎖されるとか,His角,噴門の胃粘膜ひだによる弁作用とか,横隔膜のPinchcock様作用であるとかである.
このような生理機構が不全であったり破壊されたとき,逆流性食道炎がおこりやすいのであるが,われわれは外科的立場より,手術操作のためにこれらの機構がこわされておこる食道再建術後の逆流性食道炎について,主に内視鏡的な面より検討を加えてみる.食道炎の診断基準についてはまちまちであり,その方法論からも問題のあるところであるが,内視鏡所見について一つの診断基準を考えてのべてみるつもりである.
このような生理機構が不全であったり破壊されたとき,逆流性食道炎がおこりやすいのであるが,われわれは外科的立場より,手術操作のためにこれらの機構がこわされておこる食道再建術後の逆流性食道炎について,主に内視鏡的な面より検討を加えてみる.食道炎の診断基準についてはまちまちであり,その方法論からも問題のあるところであるが,内視鏡所見について一つの診断基準を考えてのべてみるつもりである.
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