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症例
胃リンパ管腫の1症例
著者: 多羅尾和郎1 武内紘二1 渡辺富司1 広井基祥1 大久保高明2 笠川恒夫2 杉政征夫2 岡島弘幸3
所属機関: 1横浜市立大学医学部福島内科 2横浜市立大学医学部第2外科 3横浜市立大学医学部第2病理
ページ範囲:P.1363 - P.1367
文献購入ページに移動患 者:菅○喜○,64歳,男.
主 訴:食思不振
家族歴:姉が胃癌で死亡.
既往歴:44歳の時胃潰瘍に罹患.
現病歴:昭和45年1月頃から心窩部膨満感が出現し某医にて胃レ線検査を受けたが異常無しと言われた.昭和46年3月頃から上記症状に加えて食思不振,体重減少も出現し,4月11日再び某医にて胃レ線検査を受けたところ異常陰影を指摘され,本学第1内科を紹介され,昨年4月22日外来を受診した.受診時持参した胃レ線所見から胃粘膜下腫瘍を疑い,当日直ちに胃内視鏡検査および胃生検を行ない,胃粘膜下腫瘍の診断のもとに5月7日本学第2外科に入院,5月11日胃亜全摘術を施行した.
入院時現症:体格中等度,栄養やや不良,結膜に貧血,黄疸無し.Virchowリンパ節を触れず,胸部に異常所見無し.腹部では心窩部に圧痛を認めた.
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