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症例
早期十二指腸癌―症例報告および文献的考察
著者: 三戸康郎1 土屋定敏2 寺岡広昭2 瓜生昭五3 伊藤慈秀4
所属機関: 1九州大学医学部第2外科 2松山赤十字病院外科 3松山赤十字病院内科 4川崎医科大学病理学教室
ページ範囲:P.1377 - P.1383
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患 者:H. K. 67歳,女性.
主 訴:上腹部とう痛,胃部膨満感,嘔吐.
家族歴:特記すべきことはない.
既往歴:1年前から膝関節ロイマチス,下肢静脈血栓症あり.
現病歴:昭和46年6月上旬より,軽い上腹部痛,食後の胃部膨満感をきたすようになったので,6月中旬当外科を受診,胃X線検査および胃カメラが施行されたが,胃幽門部の胃周囲炎によるくびれを指摘されたのみで,他に特に異常は認められなかった.しかし患者はその後も上腹部痛があり,6月末頃から朝食べたものを夕方嘔吐するようになったので,7月上旬当内科を受診し,貧血を指摘され,精密検査をすすめられて入院した.
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