胃と腸7巻11号

1972年11月発行

今月の主題 十二指腸乳頭部病変 主題 十二指腸乳頭部病変症例

乳頭部癌の1例

著者： 檜山護¹ 中島幹夫² 吉田貞利³ 斎藤建⁴

所属機関： ¹虎の門病院消化器科 ²虎の門病院腹部外科 ³虎の門病院放射線診断学科 ⁴虎の門病院病理学科

ページ範囲：P.1495 - P.1497

　患　者：T. K.　45歳　男性

　既往歴：12年前胃潰瘍で胃切除（BI法）

　経　過：発症と同時に増強する黄疸のため昭和45年4月11日入院．Courvoisier's signを認め，下部胆道閉塞の診断で外胆のう瘻設置．X線，内視鏡検査で乳頭部癌と診断し，黄疸軽減を待って膵頭十二指腸切除を行なった．肝，リンパ腺転移なし，術後2年を経過した現在健在．