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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻12号

1972年12月発行

文献概要

一頁講座

胃体部の変形について(3)―特に多発潰瘍および線状潰瘍における小彎の変形について

著者: 政信太郎1

所属機関: 1鹿児島大学医学部佐藤内科

ページ範囲:P.1604 - P.1604

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 陥凹型変形は,もっともしばしばみられる変形である.単発潰瘍にもひろくみられる.しかしその程度が強くなると(図1,2),単発潰瘍は少なくなり,ほぼ線状潰瘍,多発潰瘍に特徴的となる.陥凹型も,その辺縁や底の形によっていろいろ分類できるが,ここではもっとも単純な形をとりあげ図1に示した.図3は,この強い陥凹型を示した線状潰瘍,および,多発潰瘍配列線の小彎に対する位置関係を示したものであり,この図から,次のような傾向をみることができる.

 1.横軸(小彎と直角)の要素が強い.

 2.線状潰瘍,および多発潰瘍の配列線は比較的長いものが多く,小彎をはさんでほぼ対称的な位置関係を示している.

 3個以上の潰瘍からなる多発潰瘍についても,配列線が上記の傾向を示すものには,この変形を認める場合が多い(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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