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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻12号

1972年12月発行

文献概要

症例

腸炎と腸癌の合併

著者: 長廻紘1 竹本忠良1 井手博子2 永井公大2 鈴木博孝2 饒熾奇2 生沢啓芳2 矢沢知海2

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内科 2東京女子医科大学消化器外科

ページ範囲:P.1631 - P.1636

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 一般に長く経過した腸の炎症性疾患において癌が発生し易いことはよく知られている1)

 とくに潰瘍性大腸炎では,10年以上経過した症例においてはかなり高率に,しかも一般の癌年齢より若年者に結腸癌の合併がみられる2).欧米では予防手術すらも行なわれることがある3).一方潰瘍性大腸炎と並んで代表的な慢性経過をとる非特異性炎症性腸炎であるクローン病(限局性腸炎)については,癌の合併した症例が稀である.Ammann4)はむしろ一般人口における発生率より低く,クローン病は前癌状態としては評価できないといっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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