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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻2号

1972年02月発行

症例

非特異性多発性小腸潰瘍症の1例

著者: 沢武紀雄1 高桜英輔1 小林健一1 村本信吾1 高田昭1 松原藤継2 辻政彦3

所属機関: 1金沢大学医学部第1内科 2金沢大学医学部付属病院中央検査部 3金沢大学医学部第2外科

ページ範囲:P.219 - P.224

文献概要

 小腸の局在性の器質的病変は非常にまれで,しかももっとも有力な診断法であるレ線検査によっても病変を的確に把握することが困難なことなどから,この種の病変の診断はしばしば不正確なことが多い.著者らは約12年間の経過中に,腹痛,下痢,貧血,浮腫,低蛋白血症などを呈し,この間虫垂および胃切除術を受けたが症状の改善はみられず,輸血などの対症療法を繰りかえしていた患者を経験した.種々の検査を行ない,蛋白漏出性胃腸症を呈する回腸の出血性病変と考え開腹した結果,限局性回腸炎とも結核性病変ともいえない非特異性多発性回腸潰瘍と診断した症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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