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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻4号

1972年04月発行

今月の主題 早期胃癌肉眼分類起草10年

早期胃癌の治療成績

著者: 三輪潔1 伊藤一二1 渡辺弘1 平田克巳1 北岡久三1 吉川謙蔵1 矢島睦夫1

所属機関: 1国立がんセンター外科

ページ範囲:P.481 - P.488

文献概要

 胃のレ線診断,内視鏡診断,細胞診ならびに胃生検の飛躍的進歩によって,胃癌の早期診断は,1960年を境に着々と実績を挙げつつある.早期胃癌とは,癌の浸潤が胃の粘膜(m)または粘膜下層(sm)にとどまるものということが,胃癌研究会において統一定義されたのも,このような早期診断の進歩のもたらした結果といえよう.

 早期胃癌の治療成績は,5年生存率で90%を越すという報告が,すでに多くの施設から報告されている.内視鏡学会において,東大分院の林田の行なった全国集計では,深達度mの早期胃癌では,184例中の5年生存例は174例で,5年生存率は94.6%,深達度smの早期胃癌では,167例中5年生存例146例,5年生存率は86.8%,早期胃癌全体の5年生存率は91.1%となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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