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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻5号

1972年05月発行

文献概要

今月の主題 悪性サイクル 主題

悪性サイクル

著者: 崎田隆夫1

所属機関: 1国立がんセンター病院内科

ページ範囲:P.579 - P.582

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 悪性サイクルの理論も,日本では最近,ようやく常識的に認められ,広く理解され始めつつある.一方欧米では,古くこのことを示唆するすぐれた論文を少数ではあるが持ちながら,長年の間,このことは認められなかった.即ち,良性潰瘍は治癒しやすく,また治癒させ得るものであるが,悪性潰瘍は治癒し難いという考え方が現在なお厳存し,日本の医学者の確立したこの悪性サイクルの理論に,大きな反響を示している最近である.

 本特集号では,この悪性サイクルの理論を,より広く且つより詳細に理解を深めてもらおうという企劃の下に,更に本邦で,この理論が臨床ならびに病理組織学的につくり上げられてきた歴史的考察をも含めて,稿を求められた.本稿は,その意味で,先ず著者のせまい経験からの,その歴史的考察のことにふれ,ついで,このことに最近の外国より提起されている疑問の2~3にふれてみたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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