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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻5号

1972年05月発行

今月の主題 悪性サイクル

主題

malignant cycle症例

著者: 中村克衛1 籐本茂博1 佐藤康1 河村奨1 白石徹1 西明義晃1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.597 - P.600

文献概要

患 者:木○和○ 72歳 ♂

職 業:医師

主 訴:眩暈,冷汗およびタール便

現病歴:以前より時々腹部膨満感,胸やけを来たしていた.昭和43年10月30日早朝,眩暈,一時的意識障害を来たし,タール便に気づいて来院し即時入院.貧血(++).図1,2及び3は,その時のレ線,内視鏡像で隣接再発性潰瘍と考えたが,内視鏡的に辺縁の不整から癌も考えられた.その後潰瘍は著しく縮小し,約2カ月余後にはほぼ瘢痕化したので一応良性と判断して退院.しかしⅡc+Ⅲの疑いもあり,以後,昭和46年3月までに,レ線検査9回,内視鏡検査11回(図4と5,6と7はそれぞれ同時期)施行している(この間明らかな潰瘍の再発は認めていない).また,昭和44年6月に胃生検を行なっているが癌陰性であった.昭和46年4月6日夜再び眩暈,冷汗,タール便を来たし再入院.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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