胃と腸7巻6号

1972年06月発行

研究

胃癌の食道進展型式

著者： 秋山洋¹² 坂本啓介² 豊島範夫² 木暮喬³ 板井悠二³

所属機関： ¹東京警察病院胸部外科 ²東京大学医学部第2外科 ³東京大学医学部放射線科

ページ範囲：P.801 - P.808

　胃癌の食道への進展型式を検討することは単に病理組織学的な興味のみならず，臨床的にもきわめて重要な意義を有している．

　噴門部の癌腫の形態によってその食道への進展の程度はさまざまであるが，とくに腫瘍口側からみた肉眼型と食道進展様式，および食道壁内の浸潤層との相関関係については，従来あまり明確に述べられていなかったように思われる．