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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻8号

1972年08月発行

文献概要

今月の主題 症例・研究特集 症例

原発性回腸癌の1例

著者: 柴田祐次1 高山欽哉1 伴精一郎1 三芳端1 親泊博司1

所属機関: 1丹羽診療院

ページ範囲:P.1035 - P.1040

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 胃や大腸の癌が多いのに反して小腸癌が非常に少ないことは興味があるが,これは東西に共通している.Paulson1)によると胃腸癌のうち小腸癌は僅か1%という.一方わが国では癌研における1946年より1968年までの23年間の手術において2),十二指腸,空腸,回腸10例,結腸,直腸820例,胃癌4,514例であり,小腸癌は0.2%弱にすぎない.

 倉金3)らによるとわが国における小腸癌(空,回腸)の報告例数は1912年西の報告以来155例にすぎない.また術前診断は困難であり,臨床的およびX線的に狭窄症状によって行われており,本邦症例中腸狭窄或は腸閉塞と診断され,開腹手術により癌が発見された場合が最も多いという.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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