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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻8号

1972年08月発行

文献概要

今月の主題 症例・研究特集 研究

食道癌に伴う粘膜変化について

著者: 秋山洋12 山崎善弥3 藤森義蔵3 尾河豊3 七沢武3 木暮喬4 板井悠二4 加藤洋5

所属機関: 1東京大学医学部第2外科 2現東京警察病院胸部外科 3東京大学医学部第2外科 4東京大学医学部放射線科 5東京大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.1055 - P.1062

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 食道癌,とくに扁平上皮癌は主癌巣以外にその標本上,多様性を示すものが多く,従来.食道癌に伴う上皮内癌として記載され,また食道癌は縦軸方向に伸びることが多いということを述べた報告は多い.しかし食道癌の標本を肉眼的に十分吟味し,その随伴病変について類型を見きわめ,組織所見と対比した報告は比較的すくないように思われる.また,これら変化に対して食道癌切除時に払うべき関心とその対策について述べた報告もすくなく,外科臨床上とくに有意義であると考えるので報告する次第である.
Ⅰ.検査材料および方法

 ここに調査対象とした食道癌剔出標本は,1952年から1970年までの食道扁平上皮癌140例である.この調査では,食道癌の主癌巣ではなく,つぎのような“併存する粘膜病変”について肉眼的および病理組織学的に検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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