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文献概要
今月の主題 症例・研究特集 研究
反転による胃前壁撮影法
著者: 服部了司1 小沢昭司2 北沢幸夫3
所属機関: 1東京都台東区服部医院 2東京都足立区小沢胃腸科 3社会保険第一検査センター
ページ範囲:P.1063 - P.1074
文献購入ページに移動しかしながら,胃X線診断学においては,前壁病変の描出は,特に充盈像で辺縁に変化の乏しい微少病変では,しばしば技術的に困難で,見落し率も決して低いものではない.たまたま他の目的で内視鏡検査を行い,胃前壁の微少病変の存在に驚くことは,誰もが経験することであろう.また近年広く行なわれて来た集団検診や,X線テレビによる撮影では,圧迫にも自から限界がある.秋山らの提唱する低濃度バリウムによる高圧撮影方式は,装置の関係から直ちに多くの実地医家の行い難い所である.熊倉,早川らの発表以来,現在最も普及されている前壁撮影法は,腹臥位二重造影法であるが,これとても爆状胃や肥満者の横位の胃では,必ずしも常に好結果を期し難い.これらの点に鑑み,われわれの行っている体位反転による前壁撮影法を,実際症例と共に紹介して,一般の参考に供したいと思う.
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