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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻9号

1972年09月発行

今月の主題 胃集検で発見された胃潰瘍

主題

胃集検で発見された胃潰瘍―頻度と性質

著者: 北昭一1 井口秀夫1 小坂久史1 山崎史朗1 谷川高2

所属機関: 1岡山大学医学部第1内科 2三豊総合病院内科

ページ範囲:P.1157 - P.1161

文献概要

 胃潰瘍の疫学的諸事項の検討は古くから行なわれているが,その成績はまさに千差万別で一定の見解として理解するにはまだ程遠いと言わざるをえない.幸いわが国には胃集団検診という独得の検査方法が次第に体系づけられてきたので,この方面からのアプローチが可能となり,従来までと異った方向から疫学的全貌を把握する緒が得られるようになってきた.中でも発生頻度と発見胃潰瘍の分析成績は,検査器機とそれにたづさわるものの技術と能力によって較差が生じることは避けられないところであり,従って今回はこのような点も考慮して昭和44年度より同46年度までの最近3年間の胃集検発見胃潰瘍の分析を試みた.

検討方法と対象

 検討項目としては頻度,発見胃潰瘍の性状を主とし,対象は岡山県胃集検の精検報告書より得た40歳以上の胃潰瘍の発見成績の分析を行ない,さらに某山村地域の一般住民を対象にして間接X線テレビのスクリーニングに始まり精検,治療,経過追跡に至るまで全て自験で行なった発見胃潰瘍と同じく間接X線テレビによる胃集検で全てを自験で行なった某職域の発見胃潰瘍の症例を併せて胃潰瘍の頻度,分布,大きさ等を性別,年齢別に検討しさらに職域検診と一般住民検診との間の差異について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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