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文献詳細

雑誌文献

胃と腸7巻9号

1972年09月発行

症例

多発性胃潰瘍として経過観察したⅡc+Ⅲ+Ⅱb型早期胃癌

著者: 池田耕1 池尻其行1 太田智規1 村上浩1 楢本純一2 津留寿嗣3

所属機関: 1済生会福岡総合病院外科 2久留米大学第2病理学教室 3天神クリニック内科

ページ範囲:P.1219 - P.1225

文献概要

 最近筆者らは胃体部大彎側前壁の多発性胃潰瘍として経過観察中,胃生検でgroupⅣの結果を得て手術を施行したところ,その切除胃病理診断で意外に癌浸潤が広範囲であった早期胃癌症例を経験したのでここに報告する.

症例

 患 者:村○正○ 66歳 男性

 主 訴:心窩部痛

 家族歴;特記すべきことなし.

 現病歴:昭和46年3月末頃より食後約30分ないし60分後に背部へ放散するような心窩部痛を訴えるようになった.上記症状は約1カ月間持続した.昭和46年5月精査のため当院外科外来を受診の際は自覚症状は全くなかった.胃透視,胃カメラの検査の結果,多発性胃潰瘍として経過観察され,同年6月再度胃透視,胃カメラの検査を行なった結果,早期胃癌を疑われ,胃生検を受け,groupⅣの診断で手術を目的として入院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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