icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻1号

1973年01月発行

胃と腸ノート

悪性潰瘍の治癒例(8)

著者: 三輪剛1 武藤征郎1 広田映五1

所属機関: 1国立ガンセンター

ページ範囲:P.60 - P.60

文献概要

〔第8例〕M. K. 45歳,男.

主訴:心窩部痛.

理学的検査所見:特に異常なし.

胃液酸度:ガストリン法で最高総酸度72Eq/L.

胃カメラ所見:図1に示すように,胃角部小彎後壁よりに,活動期の潰瘍あり,辺縁腫脹し,潰瘍の中心部に出血がみられる.集中する粘膜ひだは,辺縁まで達し,後壁においては,粘膜の陥凹がみられるけれども,腫脹しているために,悪性所見ははっきりしない.この日に直視下胃生検も行なった.12日後の胃カメラフィルム(図2)では,潰瘍は著明に縮少している.前壁からの集中する粘膜ひだにくびれと中断がみられる.

 胃生検:図3に示すように,潰瘍辺縁より採取された標本の病理組織学的検索の結果,signet ring cell carinomaと診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら