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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻1号

1973年01月発行

症例

アルコールによる急性胃病変症例

著者: 小林世美1 水野宏1 春日井達造1

所属機関: 1愛知県がんセーター第1内科

ページ範囲:P.89 - P.92

文献概要

 急性胃病変,殊に出血性胃炎をおこす代表的なものとして,アスピリンと共に挙げられるのがアルコール性飲料である.欧米諸国でアルコール性飲料といえば,ウィスキー等の高張液が好まれ,アルコール摂取後の急性胃炎,急性潰瘍の頻度が高く,それらにっいての報告も多い.日本では,酒,ビール等の比較的低濃度のものが従来多用され,大出血をおこすような症例に遭遇することは稀であった.しかし,最近生活が益々洋式化するにっれ,外国製のウィスキー等の輸入が盛んとなり,一方,国産でも高級洋酒の販路はますます拡大されっっあり,日本人とても高濃度アルコール性飲料を大量摂取する機会が多くなってきた.さて,急性消化管出血に対する内視鏡検査は,米国ではEmergent endoscopyとして早くから積極的に実施されている.この面では,私共の経験は彼らに比して乏しいと思う.近年,内視鏡器械の改良により安全性が強調され,出血巣の早期診断の必要性から多くの施設でEmergent endoscopyが応用されるようになった.

 私共に与えられたテーマは,アルコールによる急性病変であり,各Stageの代表例をあげてみよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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