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研究
胃癌深達度判定を目的とした一試み―胃固有粘膜下層への水注入法
著者: 高橋通宏1 吉田弘一1 池内広重1 町田哲太1 押部光正1 星曠夫1
所属機関: 1宮城県立成人病センター外科
ページ範囲:P.1393 - P.1397
文献購入ページに移動しかし,結論として諸家は,胃癌深達度の判定はおのおの判定基準に基づいてかなり可能であるとしながらも,なお検討の余地を残している.その背景には,各症例の深達形式の多様性および随伴病変,さらには癌浸潤に伴う間質反応の存在等が関与し,一定の尺度に必ずしもあてはめがたい問題となっているからと考える.もとより深達度は,胃壁の立体構造を対象とするもので,現在の内視鏡診断を中心とする診断方法では“推定”の域を脱しえぬ方法論上の限界ともみられる.
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