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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻12号

1973年12月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸疾患の最新の診断 主題

十二指腸潰瘍の診断とその問題点―レ線所見から見た治癒判定について

著者: 野本一夫1 西沢護2

所属機関: 1千葉大学医学部第1内科 2千葉県がんセンター

ページ範囲:P.1601 - P.1607

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 今日では,十二指腸潰瘍を探し出すことはレ線的にも内視鏡的にもさほどむずかしいことではない.しかし見つけ出された潰瘍が,まだ活動性なのか,もう治癒しているのかという治癒判定の基準については,各研究者により,また研究方法により種々であり,いまだに確たるものはない.今回はレ線所見と切除標本とを対比検討し,レ線所見をしてどこまで治癒判定に結びつけることができるかということを目的として検討を行なった.

 十二指腸潰瘍の治癒判定に関しては,確立されたレ線学的業績はない.病理に関しては,村上1)岩堀2)が修復度からみた治癒判定の基準を設けている.レ線診断に関しては,平山・日野3),山形4),岡部・八尾5)らの経過観察の報告,八尾6),白壁7)らの組織像とレ線像との対比の報告などがあるくらいのものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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