icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻12号

1973年12月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸疾患の最新の診断 主題

潰瘍を除く十二指腸病変のレ線診断とその問題点

著者: 武内俊彦1 伊藤誠1 加藤紀生1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第1内科

ページ範囲:P.1625 - P.1637

文献購入ページに移動
 十二指腸のレ線像に異常所見を与える病変としては十二指腸固有の疾患のほかに,近隣接臓器ときには遠隔臓器の病変がある.なかでも十二指腸係蹄と解剖学的に密接な位置関係をもつ膵胆道疾患に対しては十二指腸のレ線像そのものが有力な診断法の1つである.したがって,十二指腸病変のレ線像を扱うときには膵胆道疾患の有無を念頭に置く必要があるばかりか,ときには膵胆道を同時に造影して,初めて診断が可能になる.

 立場は逆になるが,筆者らは経皮胆管造影の適応となる膵胆道疾患に対して,低緊張性十二指腸造影を併用して良好な成績をおさめており1)2),目指すところは胆道と十二指腸の変化を同時に把握することであって,十二指腸のレ線診断に際して膵胆道疾患を念頭におくべきことと同じ意義をもつものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?