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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻2号

1973年02月発行

文献概要

今月の主題 消化管の悪性リンパ腫 症例

重複早期胃癌の1例―前庭部前壁のⅡa+Ⅱcと胃角部後壁の微小Ⅱc

著者: 新海真行1 白井佑治1 竹内淳一1 宮津喬彦1 小林由樹1 植田正昭1 河合信太郎1 三木洋2 中野浩2 中島伸夫3

所属機関: 1市立半田病院内科 2名古屋大学第2内科 3名古屋大学病理学教室

ページ範囲:P.237 - P.246

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 近年胃疾患診断学の進歩は目ざましく,胃癌ではより平坦なより小さな病巣の発見診断が課題となっている.筆者らは胃X線テレビ検査で発見し,X線精密検査,内視鏡検査,胃生検で確定診断し得た前庭部前壁の比較的小さな早期癌と,X線精密検査に仰臥位空気適量二重造影像で胃角部後壁に限局したarea異常を問題とし,Ⅱbの存在を疑って手術し,病理組織学的診断にて微小Ⅱcと確かめられた重複早期胃癌の1例を経験したので,X線像特に,二重造影像と切除胃標本とを対比させ,また本症例の微小胃癌の発見診断の動機となったarea異常としてX線描写されたⅡcと類Ⅱbの2症例の二重造影像も提示して,若干のX線像を中心とした考按を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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