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文献詳細

雑誌文献

胃と腸8巻3号

1973年03月発行

文献概要

今月の主題 内視鏡的膵・胆管造影 主題

内視鏡的胆管造影―胆管腫瘍の診断を中心に

著者: 大井至1

所属機関: 1東京女子医大消化器内科

ページ範囲:P.315 - P.322

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内視鏡的胆管造影の歩み

 十二指腸ファイバースコープを用いて十二指腸乳頭から逆行性に膵管や胆管を造影する内視鏡的膵・胆管造影は,十二指腸フィイバースコープの開発当初から考えられていたことである.1969年2月に町田製作所でFDS-Lbが試作されるや,同年4月には内視鏡的膵管造影1)が,そして6月には胆管の造影2)が行われたことがそのことを如実に物語っている.

 しかし,はじめは膵管は造影されても胆管は造影されず,膵管に多量に注入した造影剤が胆管に逆流することによって胆管造影が得られた,だが,この方法では膵に過度の負荷をかけることになり,直接胆管へ挿管する方法が望まれた.胆管を造影するためにまず一度膵管に挿管した造影用カテーテルの方向を上方に向けていくことによって直接胆管に造影剤を注入することが成功し,一応,内視鏡的膵・胆管造影法の基本的手技が確立した3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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